ベトナム人留学生フーンさん再び

<深層レポート>
ベトナム人留学生・フーンさん、再び
日本のお父さんと新聞販売店


               坂内 正

   はじめに

 今年(2017年)1月号の本誌で「ベトナム人留学生はミゼラブルか」という拙稿を書いた。このなかで、ベトナム人留学生で新聞配達をしながら、進学を目指している、トラン・ティ・ホアイ・フーンさんを紹介した。彼女が日本語検定N1や大学進学を目指していること、この受験勉強をアルバイト先の新聞販売店主(所長)らが応援していることも。
 この拙稿には望外の反響をいただいた。なかにはフーンさんはN1に合格したのか、大学進学は結局どうなった、彼女を応援した「日本のお父さん」はどんな人か、といった質問もあった。
 はて、どうしたものかと迷っていたら、当の本人が5月12日付の朝日新聞「声」の欄に再び投稿した。題して「私の恩人は“日本のお父さん”」。このなかで、学校の授業にはない小論文の添削まで、お父さん所長が指導してくれたお陰で、大学に合格できたと書いている。ほのぼのとした、いい話だが、背景が良くわからない読者もいそうだ。
 それならばと、フーンさんの投稿を奇貨として、再びレポートすることにした。